大王埼灯台は、三重県の志摩半島の南東端に位置し、断崖に建つ白亜の灯台である。
高さ23メートルの高さから太平洋を一望でき壮観である。遠州灘と熊野灘の荒波を切り分け、沖の海域は暗礁暗岸が多く、大王岩は「伊勢の神前、国崎の鎧、波切大王なけりゃよい」とうたわれていたほどである。
大王岩には「だんだら法師」という鬼が住みつき、沖合を通る船を誘い寄せ沈めたという伝説もあり、鬼を鎮めるために長さ3メートルの大ワラジを作って海に流す波切の奇祭「ワラジ引き」がある。
大正2年には、さんま漁船の海難で51名が死亡。大正6年には、3千トンの巡洋艦「音羽」が大王岩に衝突し沈没する事故があり、灯台建設が求められ、昭和2年灯台の建築を着工した。
伊勢志摩国立公園内にあり、太平洋のパノラマが満喫できる。
<設置点灯> 昭和2年10月5日
<灯台高さ> 23メートル
<海面高さ> 46メートル
<光達距離> 18.5海里 約34キロメートル
<光り方> 単閃白赤互光 毎30秒 白1閃光 赤1閃光
三重県志摩市大王町波切54−1
近鉄鴨方駅 バス 大王埼灯台下車 30分 徒歩7分
有料 大人200円